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「僕自身が弱い人間だから、ポジティブな言葉を発信できる」-武田双雲(書道家) 2011.03.12



武田双雲

時に力強く、時にはかなく……
自由な作風の書を通じてメッセージを発信する
武田双雲さんが大切にしているのは
前向きな心と家族の存在だった

取材・文/高橋 満 撮影/尾形和美


毎日を楽しむ秘訣
それが“先だしジャンケン”

 たまたま流れていたラジオでパーソナリティーがゲストにこんな質問をした。

「あなたの趣味は?」
「僕の趣味は……“毎日”です!」

 日々楽しいことばかりなので、何かひとつを選ぶことなんてできない。だから“毎日”が趣味。そんな『超ポジティブ発想』をしていたのが、書道家の武田双雲さんだ。

「この考え方を僕は“先だしジャンケン”と呼んでいます。天気がいいから幸せ、おいしいものを食べたから幸せ……。どれも素敵なことですが、幸せが後からついてきているんです。僕はまずあちこちに“幸せ”という気持ちを振りかけておくことにしています。すると『幸せだから晴天が気持ちいい』『幸せだからご飯がおいしい』と、能動的に幸せを感じられるようになります。同じように思えるけれど、先だしジャンケンは外部環境に左右されないので常に前向きでいられるんですよ」

 また、人はネガティブな話題のほうが盛り上がる。「寒いですね」「最近大変ですね」と言えばコミュニケーションは円滑になるが、言い続けると、やがて本心までがネガティブになってしまう。その最たるものが“不景気”ではないかと双雲さんは考えているそうだ。病気、景気……。“気”がつくものは心の持ち方次第で怖くなくなるはずだと言う。

「人はいろいろなことで不安を感じますが、僕が思うに、不安って9割以上は的中していないんですよね。だったら物事を前向きに考えたほうが楽しくなると思うんです」

 じつはサラリーマン時代の双雲さんは、ネガティブな思考に陥っていたという。そんなときに多くの本からさまざまなことを学び、徐々にポジティブに物事をとらえる力を身につけていった。双雲さんは言う。心の強さは生まれ持ったものじゃなく、トレーニング次第で誰もが前向きに生きることができる。その力を身につける前に諦めるのはもったいない――。

武田双雲

武田双雲

書道家

1975年、熊本県熊本市生まれ。3歳から母である書家、武田双葉(そうよう)に書を叩き込まれる。東京理科大学理工学部卒業後、NTTに入社。2001年1月、NTTより独立。NHK大河ドラマ『天地人』の題字を手がけたほか、作品集『絆』(ダイヤモンド社)や『一日一魂』(清流出版)など著書も多数。また博多阪急百貨店で個展を開催。現在『マナビューイング』にてライブ書道教室を行っている。
武田双雲 公式サイト


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