ワールドジョイントクラブ » 紳士・淑女の休息 » ゴルフ、カレー、FX――。興味を持ったら躊躇なく挑戦する-森下千里(女優・タレント)

テレビや雑誌などでいろいろなことにチャレンジする森下さん
いかにもアクティブな雰囲気に満ち溢れているものの
その裏ではさまざまな葛藤に悩んだこともあったそう
彼女のパワーの源を聞いてみました
取材・文/高橋 満 撮影/尾形和美 スタイリスト/佐伯幸勅
物事に無関心だった10代の私
いまはその時間を取り戻したい
―森下さんはオフタイムをどのように過ごすことが多いのですか?
「休日は何もしないという人もいますが、私はじっとしていられないタイプ。ゴルフや筋力トレーニングをしたり、映画を観に行ったり……。いつも動き回っています」
―たとえばゴルフ。始めたのはいつごろ?
「5年ほど前です。きっかけは番組出演でした。そのときは経験がなかったから、ただコースを走りまわるだけでまったく楽しくなかったんです。でもゴルフ人口は多いし、みんな楽しそうにプレイしていますよね。『私はまだ楽しさに気づいていないだけ。私にもできるはず!』と歯を食いしばって練習しました。周りの人にも『私をゴルフに連れてって!』と声をかけまくって、徐々に楽しさがわかるようになったんです」
―昔から興味を持ったものにはのめり込むタイプだったんですか?
「ぜんぜん! 10代のころは何かに興味を持つことすらなかった気がします。友だちと集まっても恋愛の話ばかりしていましたから。『○○君に好きって言われちゃった』とか(笑)。もしかしたらいまは、昔やらなかったことを取り戻そうとしているのかもしれないですね」
失敗を恐れず飛び込めば
ゼロに戻ることはないはず
―森下さんはゴルフ以外にも株やFXなど金融商品の話や“芸能人カレー部”など、興味を持ったことをどんどん自分の活動フィールドに組み込んでいますね。それってやりたくてもなかなかできない人が多いと思います。好きなことを仕事として引き寄せるために意識していることがあるのですか?
「私が意識しているのは、興味を持ったらとことん自分を追い詰めることかな。ドMですね。20代女性が言う発言じゃない(笑)。ゴルフもそうだったのですが、自分をやるしかない環境に追い込むのって最初は辛いことも多いんですよね。でも少しずつ経験が増えたり知識を身につけたりすると、急に視界が開ける瞬間があるんです。変な言い方ですが、私は専門家ではなくタレントという立場でそれらの仕事をしているので、極端に言えば何か聞かれても『知らな〜い』で済ませることができるかもしれない。でもそれじゃ見てくれている人に何も伝えることができないし、そんな自分を私自身が許せないんですよ。だからこそ、つねにいろいろなことに興味を持って掘り下げていく努力は怠らないよう注意しています。それと自分が興味を持っていることは、実力がないから恥ずかしいと思わずに周囲に話しておくようにしていますね。すると意外な人が有益な情報をくれることもあるんです。失敗を恐れていたら前に進めませんよ!」
―ものすごい行動力!
「好奇心の塊ですね(笑)。今年のお正月も奈良にある神社で巫女さんのお手伝いをしていたんですよ。素敵な神社で何度か足を運んでいたら宮司さんから『やってみますか?』と言われて。いろいろ立て込んでいたから来年やってみようかなとも思ったのですが、先延ばしにしたらやらないだろうと思い、無理矢理行きました。私がいろいろな場面で感じるのは『1度目があれば2度目もある。でも1度目がなければ2度目は絶対にない』ということ。みなさんも経験があると思うのですが、仕事などで出会った人と『今度食事に行きましょう』と話しても、たいてい実現はしないですよね。実現させたければその場で予定を決めるしかないんです。1度目が実現すれば、2度、3度とつながっていけるものですから」
―多少強引でも、とにかく自分から飛び込んでしまうということですね。
「そう。1を100にするのは努力すればできるかもしれないけれど、0を1にするのって本当に難しいですからね。0は無(む)。まず1を作ってしまえば、もう0には戻りません。だって存在しちゃっているんですから。人の縁でも、機会があるならまずは1を作ってしまうようにしています。もちろん嫌な思いをすることがあるかもしれないけれど、それを恐れていたら何も生まれないですからね」

森下さんの好奇心が花開いたもののひとつがゴルフ。いまではオリジナルゴルフウェアをプロデュースするまでになった。「ずっと続けてこられたからこそ『こういうものがあったら』という思いをかたちにすることができた。途中であきらめなくて本当によかった! このウェアはゴルフを始めたばかりの人だけでなく何年もやっている人も大切にできるようなものを目指しました」とのこと
道を極めた人への憧れが
自分の原動力になっている
―フットワークがいいですね。きっと怖いものや悩むことなどないのでは?
「でも、こういうふうに考えられるようになるまでは、いろいろ悩んだこともありました。いまでも考えるのは『私が生涯をかけて夢中になれるものってなんだろう』ということ。いろいろなことにチャレンジしているけれど、『森下千里といえばこれ!』と言えるものが自分でもわからなくなることがあるんです。私、昔から職人への憧れが強くて。自分の道を見つけ、脇目もふらずに突き進んでいる人って本当に尊敬します。職人をしている友人にも相談したことがあるんですよ。『私はゼネラリスト。どうしたらあなたのようなスペシャリストになれるのだろう』って。そのとき、友人が笑顔で言ってくれました。『物事の追求の仕方は人それぞれ。あなたはゼネラリストとしての道を極めてみれば?』って」
―ゼネラリストもスペシャリストも世の中には必要。きっと友人は森下さんのことを理解し、そのことを伝えたかったのでしょうね。
「子どものころから『広く浅くはよくない』と言われ続けていたから自己嫌悪に陥ってしまったのですが、友人の一言ですごく楽になりましたね。そして私は興味を持ったことをなるべく広く、そしてひとつずつをできる限り深く掘り下げてみようと思いました。これからも新しい扉が現れたら躊躇せずに開けていこうと思います。扉が出てこなければ自分から探していきますよ!」
―そう考えると人生ってまさに旅ですね。最後に森下さんの前にいまある扉=新しく興味を持ったものを教えてもらっていいですか?
「今年に入ってから始めたのでまだまだ人前で語れるレベルじゃないですが、体を鍛えること。そこから派生して食べ物のことなどを考えたりしていますね」
―これが先ほどの“周囲への公言”ですね。かたちになるのを楽しみにしています。

