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日本の外来生物
日本の外来生物 第23回
静かに遺伝子汚染が進み交雑種が増えるという脅威 – セイヨウタンポポ
2012.04.20
春の野の花といえば、タンポポ。緑が芽吹きはじめた野原には、暖かな日差しをかき集めたような黄色い花が散りばめられている。子供たちは花で首飾りを編んだり、綿毛を広げた種を吹き飛ばして遊ぶだろう。古歌に歌われることさえなかったが、タンポポは日本で古くから親しまれてきた花。苦みのあ...
日本の外来生物 第22回
ヘビや小鳥さえ捕食してしまう大食漢が生態系を呑み込む – ウシガエル
2012.03.20
夏の夜、「ぶおーん、ぶおーん」というウシガエルの声を聞いたことのある人は多いだろう。その声は大きく、生息する池などが近くにあると、うるさくて眠れないほどだ。別名は食用ガエル。“ジャンプステーキ”などというメニュー名でカンガルーか何かと思って頼んで、しっかり水かきのついた両足...
日本の外来生物 第21回
幸運の四つ葉のクローバーがもたらす都会の自然の真実 – シロツメクサ
2012.02.20
冬枯れの風景の中でも、日だまりには緑が息づいている。近づけばホトケノザ、オオイヌノフグリ、カラスノエンドウ……その多くは、広い意味での外来種。海外から運ばれ、人々の生活と共に生き、定着した植物たちだ。クローバーの名で親しまれているシロツメクサもそのひとつ。“白詰草”の名は、...
日本の外来生物 第20回
“盗蜜”が在来植物の繁殖を阻害する – セイヨウオオマルハナバチ
2012.01.20
春の味覚狩りといえば、温室栽培のイチゴ狩り。イチゴに手を伸ばしたとき、花の上にいるハチに驚かされた記憶のある人もいるだろう。決して外から紛れ込んだのではない。彼女たちは温室の中で飼育され、イチゴを実らせるための受粉役を果たしているのだ。イチゴの場合、その多くはセイヨウミツバ...
日本の外来生物 第19回
その美しすぎる声ゆえに中国大陸南部から輸入された鳥 – ガビチョウ
2011.12.20
冬から春にかけては、広葉樹林が葉を落とし、野鳥を観察しやすい季節。野鳥観察会なども各地で行われている。地味な地鳴きの声を聴き当てつつ、双眼鏡で梢を飛ぶ鳥の姿を追うのはこの時期ならではの楽しみだ。そんななか、場所によっては一足早く春が訪れたかのようなさえずりに出会うことがある...
日本の外来生物 第18回
“日本で新発見された外来生物”という奇異な存在 – ウスグモスズ
2011.11.20
そもそも外来生物というものは、すでに海外のどこかの国で知られていた生物が日本国内で世代を繰り返すようになった場合にそう呼ばれるはず。だが、それに当てはまらないのがこのウスグモスズだ。発見されたのはごく最近。1970年に新属・新種として報告されている。これがたとえば白神山地の...
日本の外来生物 第17回
宮沢賢治の詩稿にも残された“畑のインシュリン” – キクイモ
2011.10.20
放棄された畑の中で、たくさんの黄色い花が2m を超える高さで周りを見下ろしている。観賞用にしてはあまりに大きすぎるこの草が、最近になって健康食品としてもてはやされているキクイモだ。菊芋という名前のとおり、この植物はショウガのような塊茎を持っているのが特徴。この塊茎にはデンプ...
日本の外来生物 第16回
100年前の“天敵導入”から細々と生き残る子孫 – ベダリアテントウ
2011.09.20
「毒をもって毒を制す」という言葉があるが、特定の外来生物による被害を防ぐために、あえて別の外来生物を導入した例がいくつかある。ベダリアテントウがそのひとつだ。発端は、ワタフキカイガラムシというオーストラリア産の柑橘類の害虫が1860年代にアメリカのオレンジ農園で増殖し、大き...
日本の外来生物 第15回
高原の黄色い花風景は駆除対象のやっかい者 – オオハンゴンソウ
2011.08.20
外来生物、とくに植物の場合、在来の生態系が壊された場所で空いている場所を埋めるように入り込んでいるものが多い。造成された空き地にはびこるセイタカアワダチソウやオオブタクサなどが典型的な例と言えるだろう。こういったものはもともと荒れ地に先駆者として進出する“パイオニア植物”だ...
日本の外来生物 第14回
佐賀県の鳥“カチガラス”は、じつは外来生物だった…… – カササギ
2011.07.20
漆黒と純白のシックな姿、特徴的な「ガッガッ」という鳴き声。佐賀県の鳥に指定されているカササギは“カチガラス”という名前の方が通りがいいかもしれない。この鳥は海外では朝鮮半島からヨーロッパ全域、さらには北アメリカ大陸西部にまで生息しているコスモポリタン。地域によっては日本のカ...
日本の外来生物 第13回
一部のマニアが行う“放蝶”が急激な増殖の要因 – アカボシゴマダラ
2011.06.24
生態系への影響が問題になっている外来生物も、当初はその有用性を評価されて導入されたものが多い。作物として、観賞用として、あるいはペットとして。それが逃げ出し、野生化してコントロール不能になったのがいまの姿だ。悪質なものでは、一部の人間が自分の欲求を満足するために外来生物の増...
日本の外来生物 第12回
全国各地で広がっている『植えてはいけないけし』 – アツミゲシ
2011.06.09
2005年の外来生物法施行以来、特定外来生物や要注意外来生物に指定される動植物は毎年のように増えている。特定外来生物に指定されれば、飼育や売買、植物なら栽培が規制されることになるが、積極的な防除を行っている例は限られている。ある程度国内に定着してしまったもの、繁殖力の強いも...
日本の外来生物 第11回
ほとんの人が“菜の花”として認識してしまうニセモノ – セイヨウカラシナ
2011.06.01
川の土手に満開の桜並木が続き、その下に黄色い菜の花畑が広がる。ため息が出るような、絵本そのままの春景色だ。一般的に“菜の花”と呼ばれているのは、アブラナ科アブラナ属の複数の種類をまとめたもの。江戸時代から食用油の原料として広く栽培されたアブラナがその代表で、「菜の花や月は東...
日本の外来生物 第10回
鎌倉の古寺を駆け回る可愛いアイツが農作物被害起こす – タイワンリス
2011.05.27
「あ、リス!」「可愛い!」。鎌倉の古寺の庭で、修学旅行の生徒たちが歓声を上げる。見れば、灰褐色のタイワンリスが何匹も樹上を走り回り、ときには子犬のような鳴き声を上げている。生きたリスの姿など、ほとんど身近に見ることのない人々にとって、それはきっと感動の巡り会いだし、旅のいい...
日本の外来生物 第9回
スポーツフィッシングの人気で破壊される淡水生態系 – オオクチバス
2011.03.10
都市近郊の小さな池や川などで、子どもたちが釣りを楽しんでいる。それは昔のようにウキをじっと見つめるのではなく、ルアーを何度もキャストしては引き、こまめにポイントを変える釣り方。そう、今の子どもたちが最初に楽しむのは、多くの場合フナやハヤ釣りではなく、バスフィッシングなのだ。...
日本の外来生物 第8回
人間の保護がなければ生きられない家畜に近い存在- セイヨウミツバチ
2011.02.21
年年が明ければ、もう太平洋側からは春の便りが届いてくる。九州なら指宿周辺、本州なら渥美半島や南伊豆、南房総など、黒潮に面した日本各地の温暖な地域では1月から菜の花やポピーが咲きはじめるのだ。そのカラフルな色の中では、きっとミツバチたちが忙しく働いているだろう。セイヨウミツバ...
日本の外来生物 第7回
早春に咲く野草の多くは“史前帰化植物”という外来種 – オオイヌノフグリ
2010.12.23
北風が吹きすさぶ枯れ野原の中でも、よく見るとわずかに緑は息づいている。ハコベ、ナズナ、ホトケノザ、そしてこのオオイヌノフグリ。近づけば、春と言うには早すぎる年の暮れから、ほんの小さな花たちが日差しを集めているのに気づくだろう。オオイヌノフグリの花は、誰でもお馴染みのもの。日...
日本の外来生物 第6回
可愛さに相反した強い力と気性の荒さで野生化の一途 – アライグマ
2010.12.23
今年も人里へのクマやシカの出没がニュースとなっている。だが、それはけものたちの生息域がそれだけ狭められているということ。決して野生動物の数が増えているというわけではなく、多くは減少の一途をたどっている。そんな中で、確実に生息数を増やしているもののひとつが、外来生物であるアラ...
日本の外来生物 第5回
日本の秋にすっかり定着した花の群れ – セイタカアワダチソウ
2010.12.23
造成されたままに放置された空き地や埋め立て地を黄色く染める花の群れ。日本の秋に、セイタカアワダチソウの花畑はすっかり定着してしまった。この花が日本に入ってきたのは明治中期。最初は観賞用だった。一気に広がったのは戦後のことだ。米軍の資材に種がくっついて運ばれたとも言われている...
日本の外来生物 第4回
ミドリガメが大きくなったら何になるのか? – ミシシッピアカミミガメ
2010.12.23
公園やお寺の池などで、石の上にひなたぼっこしている亀の姿を見るのは微笑ましい。場所によっては人に懐いていて、エサをもらいに泳いでくるものもいる。でも、近寄ってきた亀をよく見てほしい。頭の横に赤い帯があったら、それは「ミドリガメ」の大人になった姿なのだ。今年6月に、山梨県甲府...
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