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「長く思い続けることが力に。できることを少しずつ積み上げよう」
(森下千里/岩手県陸前高田市)
『芸能人カレー部』としてカレーショップなどをプロデュースする森下さん。震災後、自分にできることは何かを問い続け、出した答えは被災地での炊き出しだった。用意したのはシーフードカレーと、バーベキュー&オムレツのプレートを500人分。
岩手県陸前高田市に入り瓦礫の山を目にしたときは恐怖で声が出なかった。それでも自分たちを待ってくれている人たちのために勇気を出して高田第一中学校へと向かったそうだ。炊き出しが終わり帰り支度をしているとき、「元気を出してよ。俺たちもがんばっているんだからさ」と中学生の男の子からかけられた言葉がいまでも忘れられない。
「あれから3ヵ月。私たちの周りでもいろいろな変化があったと思います。遠く離れていても同じ日本。これからも自分ができることをやっていこうと思っています。ひとつひとつは小さくても、長く思い続けることが力になるはずだと現地を訪れて感じました。みんなでできることを少しずつ積み上げていきましょうよ!」
フォトギャラリー「被災地に対し、アスリートができること」
(TEAM NIPPON/福島県いわき市)
「私たちアスリートにも、できることがある」
元マラソン代表の高橋尚子さんを筆頭に、
アスリートたちが集まって結成された被災地を応援するTEAM NIPPON。
彼らとのふれあいは、被災地の人々に笑顔を与える。
撮影/橋本 玲
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「元日本代表と一緒にプレーできただけでうれしい」
(TEAM NIPPON/福島県いわき市)



いわき市のイベントには、高橋尚子さんのほか、陸上の佐藤真海さん、野球の川崎憲次郎さんと鈴木健さん、サッカーの前園真聖さんと小村徳男さん、バレーの大山加奈さんと向井久子さん、トライアスロンの白戸太朗さんというそうそうたるメンバーが参加した
将来を担う子どもたちを危惧しているのは「大根コンプロジェクト」の吉野正子さんだけではない。津波と原発の風評被害に苦しむ福島県いわき市の紺野雅高さんは、地元のスポーツ少年団のために「とにかく光が欲しくて」一通の手紙を送った。それを受け取ったのは元マラソン代表の高橋尚子さん。
彼女はちょうどアスリートの仲間たちと、被災地に対し何かできないか検討しているところだった。こうして5月、高橋さんをはじめTEAM NIPPONの9人のトップアスリートが、いわき市で約250人もの子どもたちと一日中陸上やサッカー、バレー、野球を楽しんだ。サッカーに参加した男の子のひとりは言う。「元日本代表と一緒にプレーできただけでうれしい」。また先述の紺野さんも「子どもたちの笑顔が輝いていた」。子どもたちの笑顔はまた、周囲の人々の笑顔にもなった。
発起人のひとり、安野仁さんは「今日がTEAM NIPPONの第一歩です」と言う。「今回のように被災地から声がかかれば今後も行きたいし、またスポーツ界のみんなで力を合わせ、義援金を集めるイベントも開催したい」。
まだまだ出発点。よく「がんばれ日本」と言うが、これまで見てきたように被災者をはじめすでに多くの人ががんばっている。復興に向けた長い道のりをどう歩めばいいのか、がんばるのは我々の番ではないだろうか。